言葉にして 貴方に 伝えたい気持ちで いっぱいになる時があるの。 …たとえば、今。 Lovin’ you 『 。』 貴方以外の人の前では、幾度となく口にしてきたその台詞を。 貴方のいない所でなら、何の苦もなく紡げるその言葉を。 今この瞬間に言えなくて、あたしはうつむいて沈黙する。 貴方は、そんなあたしの顔を綺麗な瞳で覗き込む。 素直に本人に伝えることがこんなにも困難だなんて。 『 。』 貴方の部屋の片隅で、向かい合う。 柔らかで優しい空気が二人を包むこの時間。 早くしなきゃ、先を越されてしまうわ。 もう今にも口を開きそうな様子の貴方に。 『 。』 ゆっくりと、貴方があたしの体を引き寄せる。 温かいその腕のなかで、あたしは再度試みるけれど、やっぱり声は出てこない。 あたしの髪を静かに撫でる貴方の手。 ――貴方はあたしの気持ちを知っていて、あたしも葉の心を知っている。 だから、こうして求め合う瞬間に、もしかしたら言葉は要らないのかもしれないけれど。 「…アンナ。愛し…」 囁きかけた貴方の口をキスで塞ぐ。 ごめんね。グズグズしてるあたしがいけないのに。でも、今夜はあたしから言わせて頂戴。 あたしの行動に貴方は少し驚いたようだったけど、すぐに抱いている腕に優しく力を込めてくれた。 「ん」 甘く甘く、唇で確かめ合いながら。 心の準備をする。 もう後がないから。 次第に二人の息が続かなくなって、そのときは近付いてくる。 胸の鼓動で刻むカウントダウン。 唇が離れたなら、今度こそ伝えよう。 あたしを映す貴方のその瞳を、しっかりと見つめて。 ―――さぁ。 |
裏物を書こうとして、成りきれなかったブツ。 やっぱキス止まりが好きみたいです、私。 |
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