いつも、怖い。 だって、あたしは醜い。 気付かれないように、悟られないように、必死で覆い隠しているけれど、そんなのはあんたが一舐めするだけで溶けてしまう。 「…ゃ、」 「…アンナ」 あんたは綺麗に光る眼で求める。 全部見せろ、と。 だけど、葉。 あんたにだけは知られたくないの。 あんたに対してだけ抱く、浅ましいまでのあたしの欲。 あんたは、あたしのすべてだわ。 「…アンナ、もっと」 欲しいと囁かれて、強く揺さ振られて、嬉しくない筈がなくて、零れた涙をまた舐め取られる。 波のように何度も意識が遠くなるのに、その度に手繰り寄せられる。 引き戻される、あんたの腕の中へ。 そうやって、あんたはあたしを剥がしていく。 なんて、甘くて痛くて怖い。 ――焼き尽くすかもしれないわ。 それでも、逃げないでいてくれる? 011:柔らかい殻 |
エロしか思いつかない… 06.03.09 |
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